離婚をしないで慰謝料請求をする場合の注意点

①求償に注意

浮気をした夫(妻)と浮気相手には,各自が慰謝料を全額支払う義務があります。201604

たとえば,あなたの夫AがBと不貞をした場合,あなたは,夫Aだけに対しても,Bさんだけに対しても,夫A・B両方に対しても,慰謝料請求ができます。

あなたが,夫Aとは離婚しないし,慰謝料も請求しない,Bにだけ慰謝料を請求したいと考えたとします。そして,Bから慰謝料全額である100万円を獲得したとします。

この場合,Bは,夫Aに対して,自分の負担分を超えた慰謝料について支払うよう求めることができます。これを求償権といいます。不貞行為は,A,Bが二人で行った不法行為になりますので,夫Aにも責任があることは当然です。

あなたが,夫Aと離婚をしない場合,夫Aと生計をともにしていくことになりますので,Bから慰謝料を獲得しても,夫AがBから求償の請求をされれば,その分家計からお金が出て居てしまうことになりますので,離婚せず不貞相手にのみ慰謝料請求する場合には注意が必要となります。

弁護士に依頼いただければ、後日、このようなトラブルが発生しないよう、示談の方法を工夫することができます。夫(妻)には求償しないという条件を整えて,浮気相手から慰謝料を獲得した実績も多くありますので,ご相談ください。

②ダブル不倫に注意

浮気相手も既婚者であった場合,いわゆるダブル不倫の問題となります。

たとえば,あなたの夫Aの不貞相手であるBに,夫Cがいるとします。あなたは,夫AとBに対して慰謝料請求ができますが,Cも,Bの不貞の相手方であるAに対して,慰謝料を請求することができるということになります。

あなた自身が夫Aと離婚をしている場合(あるいは離婚を考えている場合)であれば,大きな問題はありません。しかし,離婚していない(しない)のであれば,Bへの慰謝料請求は慎重に検討する必要があります。

離婚していない(しない)場合,あなたと夫Aは今後も生計をともにしていくことになります。Bから慰謝料として100万円を獲得できたとしても,夫AがCから100万円を請求され,支払わなければならなくなる可能性があります。支払われる慰謝料と支払う慰謝料が同額であればまだしも,相手夫婦が離婚するなどすれば,支払う慰謝料の方が高くなる可能性もあります。

このような事情から,ダブル不倫の場合は,慰謝料請求をするかしないかを含めて慎重な検討が必要となります。

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